年を取ると月日が早くたつなんて真っ赤な嘘

年を取ると月日が早くたつなんて真っ赤な嘘

なんていうと、呆れられそうだけど、最近そう思っている。

だけど、時間ってそんなに単純なものなんだろうか?

 

実は何年か前まで私も、「やばい、どんどん時間がたつのが早くなる!」と焦っていた。

感じる長さ/生きてきた長さ で考えると短くなって当然、なんていう説もある。

でも最近では、それは違うのじゃないかなと思い始めた。

もしこれを読んでいるあなたが、「最近時間たつのが早いなあ」なんて思っているなら、この記事が役に立つかもしれない。

「そんなことないよ」と言う人は、共感してくれるかも。あるいはもっとよいTipsがあれば教えていただけるとありがたい。

 

 

時間の長さといっても、大きく分けて3つある。

1)過去の時間

2)現在進行形の時間

3)未来の時間

どの時間も、感じ方次第で、体感的に伸びたり縮んだりする。

それに、意識的に、伸ばしたり縮めたりすることもできる。

私が、役に立ちそうと思ったTipsをあげてみよう。

 

1)過去の時間を伸ばす

過去の時間は1年なら、1年分、2年なら2年分、というように、均等に覚えているものだろうか?

それは違う。

「強烈な記憶」は刻み込まれ、ルーチンワークは忘れられていく。

初めて保育園や幼稚園に行った時。

初めて小学校に行った時。

中学校、高校、大学、初めての職場。

初めての恋愛やデート、結婚、出産。

初めての入院。

初めての旅行。

どれもとても鮮烈な記憶だ。

大人になると、「まったくしたことのない新しいこと」は減っていく。

社会人になって、仕事に慣れてくると、その時の記憶は「飛ばされる」

お陰で、新入社員の頃の「あれ? つい最近のことじゃない」というのがもうはるかに昔のことだったりして、「歳取ったなあ」なんてぼやき始める。

払拭するのは簡単、新しいことにチャレンジすればいい。

転職したりしなくても、新しくできることはたくさんある。新しい趣味を始めて新しい仲間を作る、今まで行ったことのない場所へ旅してみる、なんてことでもいい。

あるいは、体験をひとつひとつ、しっかり記憶に刻み込めばいい。一日一日、感動したことを日記を書きとめるだけでも、時間はグンと長くなる。

そうして書き溜めたものを、1ヶ月おき、1年おき、数年おきに読み返してみよう。

この年は、「こんな発見をした、こんな出会いがあった、こんなところに行った、こんなことを学んだ」と意識しながら生きていくと、人生はがぜん長くなるし、面白くなってくる。

 

2)現在進行形の時間を伸ばす

現在進行形の時間を引き延ばすのは結構簡単だ。

楽しい時間はあっという間に過ぎていく。

嫌なこと、辛いこと、退屈なことは、長く感じる。

つまり、辛く苦しい時間を過ごせば、時計の針が進むのは一気に遅くなるのだ。

でも、そんなこと、誰も望まないだろう。

そこで、もうちょっと役に立ちそうなことを上げると、以下の通り。

(a)いくつものタスクを短い時間でこなすと、長く感じる。 

(b)逆に心を落ち着けてゆったりと過ごすと、長く感じる。

 短時間に色々なことをこなして充実した一日を過ごすと、「こんなに色々できた!」と長く感じる。逆にひとつのことだけに集中して取り組んでいると、短く感じる。

もちろん、あれこれやらずに、何かに集中して、「あっという間に一日終わっちゃった!」という日があるのも、悪くはない。子供の頃はそんな日がたくさんあったように思う。

ただ、楽しいことでなくても、飛ぶように時間が過ぎていくことがある。これは、「慣れたことを繰り返している」からだ。

ルーチンワークについては、頭が疲れないように無意識にできる回路を作り出す。私はプログラムっぽくサブルーチンあるいはライブラリと呼んでいる。

幼児の時は「立ち上がる」のも「歩く」のも「声を出す」のも大変な努力が必要だ。

子供にとっては「文字を読み書きする」のも「計算をする」のもすごく大変。

大人はそうした仕事のほとんどを無意識にできるようになっていく。

つまらない仕事は無意識に任せて、脳が少エネモードに入るのは、悪いことではないのだろうが、その分「意識」が感じられる「時間」は短くなっていく。

生まれて初めて海外旅行した、とか、生まれて初めて入院した、とか、予期せぬピンチに遭遇した、なんていう時には、一日がもうびっくりするぐらい長く感じられたのをよく覚えている。

出会ったことのない出来事は「無意識」では対処できないので、「意識」がすっかり先鋭化するのだ。

だから、過去の時間を引き延ばすとのと同様、見たことのない土地に行く、新しい言語を学ぶ、まったく触れたことのないジャンルの本を読む、などをすると、時間が長く感じられる。

もっと簡単に、「部屋を真っ暗にして目をつむる」「利き手でないほうの手で文字を書いたり食べ物を食べたりしてみる」「地図も調べず適当に電車に乗り、適当な駅で降りてみる」なんてことをするだけでも、時間が結構引き延ばされるから面白い。

それとは逆に、少しゆとりをもって、たとえば、朝に散歩したり、昼休みに景色を眺めたり、夕方、一人の時間を作って、ゆったり時間を過ごしたりするのは、とても気持ちがいい。

ただぼーっとするのでなくて、「今この瞬間を味わおう」と思いながら、五感を研ぎ澄ましつつリラックスすると、とても充実した豊かな時間が過ごせる。

 

3)未来の時間を引き延ばす

誰だって、何歳の人だって、自分の未来がどれだけあるか分からない。

でも、未来の時間を「これしかない」と思うか「こんなにある」と思うかは、その間にどれだけの体験をできると思うか、による。

近い未来の予定を立てることが有効なんじゃないかと思う。

今年やること。今月やること。今週やること。今日やること。この1時間で、今から5分以内にこれをやる、ということ。

5分で、1時間で、1日で、どれだけのことができるか分かると、自分の可能性がぐんと広がって見えてくる。

今を大切に生きていると、たった1日で、1時間で、いや、5分で、自分の感情がガラッと変わったり、世の中への見方が変わったりすることに気づく。

そう、たった5分の体験でも、幸せになったり、人生観が変わってしまうなんてことはあるのだ。

 

時間をゆっくり過ごすには、

・新しいことにチャレンジし続ける。

・日々、自分の成長や変化を味わいながら生きる

・感じたことを日記などに記録する。

・ちょいちょい過去の体験をふりかえる。

・近い未来の予定を立てていくこと。

 

年齢なんか関係ない。

時間は、すみずみまで味わおう!